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前立腺がん治療、患者の71%が「もっと知りたかった情報あり」

日本BDが治療経験者100人を調査、医療従事者との対話と治療後の生活イメージも分析

医師が診察室で患者に治療内容を説明している場面。
治療前に不安や心配を医療従事者へ伝えることが、治療後の生活を具体的に考える手掛かりになる。画像はイメージ。(出典:Adobe Stock)

 前立腺がんの治療を受けた人の7割が、治療を始める前に「もっと知りたかった情報があった」と感じていたことが分かった。特に多かったのは、治療後の日常生活への影響だった。

 日本ベクトン・ディッキンソン(日本BD)が、前立腺がんの治療経験者100人を対象に行ったインターネット調査の結果を2026年9月に発表した。

「その後の生活」に強い不安

前立腺がん治療について、医療従事者が患者に説明している場面。
前立腺がん治療では、治療効果だけでなく治療後の日常生活への影響についての説明も重要になる。画像はイメージ。(出典:Adobe Stock)
  • 前立腺がん治療経験者100人への調査で、71%が治療開始前に「もっと知りたかった情報があった」と回答した。
  • 知りたかった情報では「日常生活への影響」が32%で最も多く、「副作用」31%、「再発率」27%が続いた。
  • 治療法そのものの理解に加え、排尿や性機能、仕事や趣味など治療後の暮らしに関する情報への関心が高かった。

 前立腺がんには複数の治療法があり、治療によって排尿機能や性機能、仕事や趣味など日常生活への影響も異なる。

 日本BDの調査では、治療法を選ぶ際に重視したこととして最も多かったのは「治療効果」の59%で、「がんの再発リスク」が48%で続いた。

 一方、治療を選ぶ際に不安だったことでは、「治療後の日常生活への影響」が61%で最も多かった。「再発・進行への不安」が56%、「副作用・合併症」が52%となり、治療の効果だけでなく、その後の暮らしへの関心が大きいことがうかがえた。

 治療開始前に治療の選択肢を「十分に理解できている」「ある程度理解できている」と答えた人は8割を超え、治療法を選択した時点で72%が治療後の生活を一定程度イメージできていた。

 それでも、治療後に振り返って「もっと知りたかった情報があった」と答えた人は71%に上った。内容では「日常生活への影響」が32%で最も多く、「副作用」31%、「再発率」27%が続いた。

 治療法そのものを理解していても、実際の生活がどう変わるのかについて、さらに詳しい情報を求める患者がいることがうかがえた。

不安を伝えられないと治療後の生活を想像しづらく

前立腺や男性骨盤部の模型を使って、医師が患者に説明している場面。
前立腺がんには複数の治療法があり、排尿機能や性機能など治療後の生活への影響も説明の重要な要素となる。画像はイメージ。(出典:Adobe Stock)
  • 不安や心配を医療従事者に十分伝えられた人では、92%が治療後の生活を一定程度イメージできていた。
  • 十分に伝えられなかった人では、41%が治療後の生活を十分にはイメージできていなかった。
  • 治療後の生活を事前に具体的にイメージできていた人ほど、実際の生活とのずれも小さい傾向が見られた。

 医療従事者との対話にも違いが見られた。

 治療を選ぶ際に不安や心配を医療従事者へ「十分に伝えられた」人では、92%が治療後の生活を一定程度イメージできていた。一方、十分に伝えられなかった人では、41%が治療後の生活を十分にはイメージできていなかった。

 また、治療後の生活をあらかじめ具体的にイメージできていた人ほど、実際の生活とのずれも小さい傾向が見られた。「十分にイメージできていた」人では82%が、治療後の生活について「おおむねイメージしていたとおりだった」と回答した。一方、「あまりイメージできていなかった」人では、この割合は30%だった。

 治療法によって、説明を受けたと感じる割合にも差があった。手術については90%が説明を受けたと回答した一方、放射線治療の一つである小線源療法では27%にとどまった。

 治療効果や再発率だけでなく、排尿や性機能、仕事、趣味など「治療後にどんな生活になるのか」を事前に話し合うことの重要性を考える上で参考になる結果だ。

参考文献

前立腺がん患者に残る ”生活情報ギャップ” 患者さんの7割が「治療開始前にもっと知りたかった情報あり」(日本ベクトン・ディッキンソン)
https://www.bd.com/ja-jp/about-bd/news-and-media/news/2026/20260917

星良孝

この記事の執筆者

星良孝

PRENOVO編集長。東京大学農学部獣医学課程卒。日経BPにて「日経メディカル」「日経バイオテク」「日経ビジネス」の編集・記者を担当後、エムスリーなどを経て2017年にステラ・メディックスを設立。ヘルスケア分野を中心に取材・発信を続ける。獣医師。

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